週刊ラトビアニュース 1月20日(土)~1月26日(金)

120日(土)~126日(金)までのラトビア情勢を解説とともにお伝えします。

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【今週のヘッドライン】

❖チャクシャ保健大臣が第3子を出産
❖教育機関で用いられる言語の統一に向けた関連法案の閣議決定
❖ドイツから輸入される中古車の3割以上が事故車―民間会社調査
Swedbankが新しい経済見通しを発表
❖エストニアTaxify社、ラトビア運輸省の規則案に難色を示す
❖ラトビアの再生可能エネルギーの割合はEU3
2021年までに軍事インフラに毎年5千万ユーロを投資

【政治日程】

❖リンケービッチ外相 ブリュッセル訪問(12122日、EU外務理事会出席)
❖国会で年次外交討議(125日)
❖クチンスキス首相 スイス訪問(12526日、ダボス会議出席、グリアOECD事務総長と会談)

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チャクシャ保健大臣が第3子を出産

 122日、クチンスキス首相は、産休中のチャクシャ保健大臣が第3子を無事出産したことを明らかにした。チャクシャ大臣は20171222日付で産休に入っており、出産後23か月で職務に復帰する予定となっている。大臣の不在中はクチンスキス首相が代理を務めている。

教育機関で用いられる言語の統一に向けた関連法案の閣議決定

 1月23日、政府は、教育機関で用いられる言語を段階的にラトビア語に統一するための関連法改正案を閣議決定した。これらの法案では、2019/2020年度より1~6学年の授業は50%以上、7~9学年の授業は80%以上をラトビア語で教えることと、9学年の最終試験を全てラトビア語で行うことが義務づけられている。2020/2021年度からは、1011学年の授業については少数民族の学校の一部科目を除き基本的に全てラトビア語のみで教えられることとなり、2021/2022年度からはこれに12学年が加わる。

 ラトビア政府の言語政策は機微な部分もあり、唯一の公用語=ラトビア語の保護のためにいろいろな法律が制定されている印象がある。日本人が影響を受ける可能性があるのは、例えばラトビア政府給付奨学金の対象が「公用語(ラトビア語)またはその他のEU公用語で行われる授業」に限られていることなどだろうか。以前、ラトビア国内でロシア語を教えている学校に留学した場合、奨学金をもらえるのかどうか調べた際に発覚した。ただし、ロシア系の私立学校でも授業が英語で教えられていることが証明できれば(ロシア語⇔英語の通訳養成コースだとしても)奨学金の申請要件をクリアできるようだ。

❖ドイツから輸入される中古車の3割が事故車―民間企業調査

 123日の報道によると、自動車情報サイトautoDNA.lvの調査で、ドイツからラトビアに輸入される中古車のうち31%が交通事故で損傷を受けた車であることが明らかになった。また、ドイツから運び込まれる中古車の42%の走行距離メーターが改ざんされていることも判明した。

 ラトビアの中古車関連サイトで一番広告が多いのはおそらく「ss.lv」。不動産、家電、ペットまで取り扱っている広告サイト(一般人も「不用品を売ります」と言って掲載できる)で、中古車のページを見ると車種、年代、走行距離などが細かく掲載されている。たまにナンバープレートが付いていない車があり、これはドイツから運ばれたものが大半らしい。車に詳しい知り合いによると、走行距離メーターを改ざんする特別なコンピューターがあって、さらにその改ざん履歴を分析する専門家もいるとのこと。自分の周りでもドイツから車を買ったら状態が非常に悪くいろいろな場所が次々と故障したという知人が後を絶たない。ラトビアで売られている中古車は基本的に信用できず、いつ故障してもいいから乗れればマシ、くらいの覚悟で買うのなら良いかもしれない。

Swedbankが新しい経済見通しを発表

 124日、当地スウェーデン系銀行Swedbankは新しい経済見通しを発表し、2017年の実質GDP成長率見込みを4.7%、18年の見通しを4.2%に据え置いた。18年の消費者物価上昇率見通しは3.7%に上方修正した。以下は主な経済指標(括弧内は前回発表された201711月時点の見通し)。輸出に関しては、20178月~9月にかけての水害で2018年初頭は木材の輸出に影響が出る可能性があるとしつつも、外需の拡大が続いていることから輸出全体でみた場合は44.5%の成長となる見込みだとコメントしている。

(単位:%)2017年18年19年
実質GDP成長率4.7(4.7)4.2(4.2)3.2(3.2)
消費者物価上昇率2.9(2.9)3.7(3.5)2.5(2.5)
失業率8.8(8.5)8.1(7.5)7.5(7.2)
財政収支対GDP比-0.8(-0.8)-0.8(-0.8)-0.8(-0.8)

❖エストニアTaxify社、ラトビア運輸省の規則案に難色を示す

 125日の報道によると、エストニアのタクシーアプリ運営会社Taxifyはラトビア運輸省が策定中のタクシー業に関する規則案に難色を示しており、これがそのまま採択された場合、ラトビア市場からの撤退も検討している。問題となっている規則案は、タクシー業を営む個人に対して①企業の登録、②ライセンスの取得、③社会保障税の支払いを義務づけるもので、Taxify社は、これではタクシー会社と個人運転手との差がないと主張している。

 Taxifyのアプリは外国人でも容易に登録できて、複数人で乗車すれば公共交通機関を使うより安く済むこともある。リガ市内だと5分の乗車で2.5ユーロくらいで、クレジットカードを登録しておけば支払も自動的に行われ、チップの心配もいらない。市内では至る所に「Taxify」のステッカーを付けた車が走っていて、たいていの場合アプリで呼んでから10分以内に到着する。便利なサービスなので撤退してしまったら個人的に困る。

❖ラトビアの再生可能エネルギーの割合はEU3

 125日に欧州統計局(Eurostat)が発表したデータによると、2016年のラトビアの最終エネルギー消費に占める再生可能エネルギーの割合は37.2%(前年から0.4ポイント低下)で、スウェーデン(53.8%)、フィンランド(38.7%)に次いでEU内で3番目に高かった(EU平均は17.0%)。ラトビアは2020年までにこの割合を40%まで引き上げることを目標としているが、2年連続でこの割合が縮小している。

2021年までに軍事インフラに毎年5千万ユーロを投資

 125日、国防省は、2018年~2021年にかけて毎年5千万ユーロを軍事インフラに投資すると発表した。投資の約6割はアーダジ・ラトビア国軍基地の兵舎・倉庫の拡大に充てられるとのこと。その他、軍事インフラの配備・メンテナンス、軍事基地内のスポーツ施設の建設などに用いられることが計画されている。

 ラトビアはNATOが求める国防予算対GDP2%の達成に向けて、2016年は1.4%、2017年は1.7%と順調に拡大させてきた。2018年は予算上はGDPの2%に達する見込みだ。

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以上、今週のニュースをお伝えしました。次回は23日(土)以降に更新の予定です。

(リガ旧市街。だんだん日が長くなってきたので、夜景を見られるのも今のうちです。)

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