週刊ラトビアニュース 5月5日(土)~5月11日(金)

5月5日(土)~5月11日(金)までのラトビア情勢を解説とともにお伝えします。

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【今週のヘッドライン】
❖ABLV銀行、ECBらを相手取ってEUCJに提訴
❖4月の消費者物価上昇率は2.0%
❖5月9日のロシアの戦勝記念日関連行事に数千人の住民が参加
❖建設セクターの簿外給与の割合は32.1%-「Shadow Economy」調査結果
【政治日程】
❖ナチズム敗北・第二次世界大戦犠牲者追悼記念行事の開催(5月8日)
❖チャプトヴィチ・ポーランド外相来訪(5月9日)
❖リンケービッチ外相 リトアニア訪問(5月11日、バルト三国・ドイツ外相会合出席)

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❖ABLV銀行、ECBらを相手取ってEUCJに提訴

5月7日の報道によると、ABLV銀行は、同行が任意清算手続を決断するに至った欧州中央銀行(ECB)と単一破綻処理メカニズム(SRB)の判断について見直しを求め、5月3日に欧州連合司法裁判所(EUCJ)に提訴したことを明らかにした。

今年2月23日、ECBは、ABLV銀行は流動性の著しい悪化により支払期限が来た債務または他の負債の支払を行えない見込みであると判断し、その翌日にラトビアの金融当局が同行の預金停止を決定した。これを受けてABLV銀行の株主は同行の自主清算手続を決定したが、ABLV銀行はECBの判断の過程などに問題があったと異議を唱えている。


❖5月9日のロシアの戦勝記念日関連行事に数千人の住民が参加

5月9日、リガ市内でロシアの戦勝記念日関連行事が行われ、ウシャコウス・リガ市長(親露政党「調和」党首)やラトビアに駐在しているロシア・ベラルーシ・カザフスタン大使をはじめ、当地のロシア語系住民数千人が参加した。

ラトビア政府は毎年5月8日にナチズム敗北・第二次世界大戦犠牲者追悼記念行事を行っているが、ラトビアのロシア語系住民は5月9日をソ連・ロシアの対ナチス「戦勝記念日」として大々的に祝っている。民族的ラトビア人は、5月9日をナチス・ドイツからの解放=戦争の「終わり」の日ではなくてソ連による新たな占領の「始まり」の日と捉えているため、同じラトビア住民でも民族間であまりにも認識が異なっている。

ちなみにソ連・ロシアでは今回の戦勝記念日やその他のお祝い事で赤い花(特に赤いカーネーション)を使うことが多いため、生粋のラトビア人の間で赤い花は一般的に不人気で、“ソ連時代を思い起こさせるから”と言って断固として赤い花は買わないという人もいる。


❖4月の消費者物価上昇率は2.0%

5月10日、中央統計局は、2018年4月の消費者物価上昇率は対前年同月比2.0%だったと発表した(物品価格は1.5%上昇、サービス価格は3.3%上昇)。過去12か月間の平均物価上昇率は2.5%だった。部門別では、住宅関連(対前年同月比3.1%)、輸送(2.9%)などのほか、毎年物品税が引き上げられているアルコール・タバコ製品(3.6%)などで物価の上昇がみられた。

なお、5月11日に経済省が発表した最新の経済見通しでは、2018年通年の消費者物価上昇率は2.5%と予測されている。


❖建設セクターの簿外給与の割合は32.1%-「Shadow Economy」
調査結

5月10日の報道によると、ストックホルム経済大学(SSE)リガ校が行った「Shadow Economy(SE)」に関する調査で、2017年の建設セクターの簿外給与の割合は前年の34.6%から32.1%に縮小したことが明らかになった。また、未申告所得の割合は2016年の30.0%から26.7%に、不法労働者の割合は20.5%から17.6%にそれぞれ縮小した。

この調査は、各民間企業へのアンケートに基づいて、事業所得の無申告・簿外給与・従業員の無登録による「SE」の規模をGDP比にして算出したもの。簿外給与は、雇用者側も被雇用者側も所得税や社会保障税を払わなくて良いように、雇用者側が一部の給与を銀行振り込みで払い(課税対象となる)、その他はいわゆる「封筒賃金」などの現金で手渡しし、脱税するという仕組みだ。ラトビアでは建設セクターの「SE」の規模が異常に高いことが問題視されている。

今年は5月16日にSSEリガ校が最新の調査結果に関するプレゼンを行うこととなっており、そこでラトビア経済全体の「SE」の規模が発表される予定だ。


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以上、今週のニュースをお伝えしました。次回は5月19日(土)以降に更新の予定です。

(夏の間だけ運行しているレトロ路面電車。ラトビア独立100周年仕様になっています。)

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