週刊ラトビアニュース 11月4日(土)〜11月10日(金)

11月4日(土)〜11月10日(金)までのラトビア情勢を解説とともにお伝えします。

+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*

【今週のヘッドライン】
❖アシェラデンス経済大臣の留任が決定
❖国有企業LMTとLattelecomは合併せず
❖10月のインフレ率は2.8%
❖各機関が新しい経済見通しを発表
❖ラトビア人テニスプレーヤー、オスタペンコの記念切手が発行

【政治日程】
❖11月6日~7日、リンケービッチ外相モルドバ訪問
❖11月9日~10日、リンケービッチ外相エストニア訪問(「バルト評議会」&「バルト会議」関連会合出席)

+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*

❖アシェラデンス経済大臣の留任が決定
11月6日、連立与党の一つである「統一」の幹部会が開かれ、大臣職を辞任する意向を表明していたアシェラデンス副首相兼経済大臣(「統一」党首)の留任が決定された。また、同幹部会では、ラトビア国会内の「統一」会派のトップ、アーボルティニャ議員団長(元「統一」党首)の「統一」からの除名も同時に決定された。
「統一」は、アーボルティニャ氏が外交官職に復帰する意向を示したため新しい議員団長を選出することとし、アシェラデンス氏がその候補となっていた。

アーボルティニャ氏はとにかく国民から不人気で、2014年10月の国政選挙でも一度は落選した。しかしその後、同じ選挙区から当選したある議員が海外で職を見つけたからとかの理由で辞職し、次点候補のアーボルティニャ氏が繰り上げ当選するということがあった。また、2015年8月には、国会周辺で抗議活動を行っていた年金受給者のブーイングに対してブーイングで返す様子がYouTubeなどでシェアされ、ますます人気が下がった。今回同氏は、自分の後任候補に党に無断で声をかけたり、それを公にしたりしたことで党からの信頼も失い、除名されるまでに至ったようだ。


❖国有企業LMTとLattelecomは合併せず

11月7日、政府は、スカンジナビア系電気通信事業会社テリア社と共同で株式を保有するLMT社とLattelecomを合併しないことを決定した。政府は、2015年11月にテリア社が2社の合併を提案したことを受け、これまでその可否を検討してきた。
これに対してテリア社はラトビア政府の決定に失望したとのプレス・リリースを発出。テリア社は、ラトビア政府が2社の合併を支持しないのであれば自社保有株を売却するとの脅しともとれる意向を伝えていたようだが、ラトビア側はそれでも合併を認めなかった。もっとも、LMT社とLattelecom社はどちらも「国家安全保障法」上の重要企業に指定されているため、仮にテリア社が株式を売却することとした場合、政府の許可が必要となる。

ところで、ラトビアには国有企業が数多く存在し、国内の有名企業のほとんどに政府が絡んでいる。特に運輸(港湾、鉄道)、通信(テレビ・ラジオ)、電力などの主要インフラ企業については株式の過半数を政府が持っていることも珍しくない。ラトビアの国有企業一覧は「分野横断調整センター」の年次報告書に株式保有機関(省庁など)と保有割合が掲載されている。


❖10月のインフレ率は2.8%

11月8日、中央統計局は10月の消費者物価上昇率は2.8%(対前年同月比)だったと発表した。過去12か月間の平均物価上昇率も2.8%だった。食品(5.3%増)や、燃料価格の上昇を受けた運輸(2.2%増)などの部門が押し上げ要因となった。

❖各機関が経済見通しを発表
(1)欧州復興開発銀行(EBRD)
11月8日、EBRDは新しい経済見通しを発表し、ラトビアの2017年、2018年の実質GDP成長率見通しをそれぞれ4.7%、4.1%に上方修正した。ラトビアについては、2016年は投資が対前年比15%減と大きく落ち込んだのに対して、2017年上半期には18%の成長を記録しており、今後もEU基金の活用や民間消費の拡大が見込まれるとしている。

(2)欧州委員会
11月9日、欧州委員会は新しい経済見通しを発表した。ラトビアの2017年の実質GDP成長率見込みは2.8%と慎重な見方。主な経済指標は以下の通り。

(単位:%)20172018
実質GDP成長率2.83.0
消費者物価上昇率1.92.0
失業率9.59.0
財政収支対GDP比-1.0-1.0

(3)Swedbank(11月9日)
11月9日、スウェーデン系銀行Swedbankは新しい経済見通しを発表し、ラトビアの2017年、18年の実質GDP成長率見通しをそれぞれ4.7%、4.2%に上方修正した。その他の主な経済指標は以下の通り(カッコ内は今年8月時点の見通し)。

(単位:%)201720182019
実質GDP成長率4.7(4.2)4.2(4.0)3.2(3.2)
消費者物価上昇率2.9(2.9)3.5(2.8)2.5(2.2)
失業率8.5(8.5)7.5(7.5)7.2(7.2)
財政収支対GDP比-0.8(-0.4)-0.8(-1.0)-0.8(-0.8)


❖ラトビア人テニスプレーヤー、オスタペンコの記念切手が発行

11月10日、ラトビア人女子テニスプレーヤー、エレナ・オスタペンコ選手の記念切手が発売された。オスタペンコ選手は、2017年6月の全仏オープンでラトビア人選手として初めて四大大会優勝を成し遂げ、9月の韓国オープン・女子シングルスでも初優勝した、ラトビアで今一番ホットな選手。

早速リガ中央駅のショッピングモール「ORIGO」内にある郵便局に切手を買いに行ったところ、オスタペンコと言ってもテニスプレーヤーと言っても郵便局のおばちゃんたちには通じず、「最近発行されたばかりの特別切手」と言ってようやく「これならあるけど」と出してもらえた。まだあまり有名じゃないのかもしれない。
切手の絵柄は、全仏オープンの優勝カップを手にしているオスタペンコ選手の写真。価格は1.42ユーロ。国内なら書留で手紙を送ることができる。

+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*

以上、今週のニュースをお伝えしました。次回は11月18日(土)以降に更新の予定です。

(11月11日、ラーチプレースィス・デーの様子)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です