週刊ラトビアニュース 1月6日(土)~1月12日(金)

16日(土)~112日(金)までのラトビア情勢を解説とともにお伝えします。

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【今週のヘッドライン】
❖教員の給与引上げ計画が承認
2017年の平均インフレ率は2.9
❖アーボルティニャ議員が辞職
Conexus Baltic Grid社がガス運搬オペレーター免許を申請
❖リガ港の客船乗客数は対前年比42.8%増加
❖政府関係者の支持率ランキングでベーヨニス大統領がトップに
2017年の鉄道貨物取扱量は8.4%減少
【政治日程】
❖ベーヨニス大統領年次休暇(15日~16日)
❖リンケービッチ外相 リトアニア訪問(111日~12日、「Snow Meeting」出席)
❖ムールニエツェ国会議長 リトアニア訪問(17日~22日、北欧・バルト8か国(NB8)・中国国会議長会合出席)

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教員の給与引上げ計画が承認

19日、政府は2018年度以降の教員の給与体系を承認した。教員の最低賃金は20189月に月額680ユーロから710ユーロに引き上げられ、その後も20229月に900ユーロに達するまで毎年段階的に拡大することとなった。同時に、給与の引上げは経済状況などの影響を受ける(不況の場合、計画通りに給与は引き上げられない)可能性があるという制限が付された。

教員の給与改革は2016年9月から既に実施されており、月給はそれまでの週21時間労働・420ユーロから週30時間労働・680ユーロへ引上げられた。導入当時は教員の労働時間が増えたのに時給はほとんど変わらないとの不満の声もあった。旧ソ連構成国はどこも似たような状況だろうが、教育関係者の給与はラトビア全体の平均給与の8割程度で、一番稼ぎが良いと言われる金融業界と比べると2倍以上の開きがある。医療従事者の給与も平均を下回っており、例年、政府は教育部門と医療・保健部門の給与改革をかだいと。


アーボルティニャ議員が辞職

19日、連立与党を構成する「統一」元党首・前国会議員団長のアーボルティニャ議員は国会に辞表を提出し、11日付で正式に国会議員を辞職した。その後、12日に外務省員に復帰するための書類を提出したことが報じられた。アーボルティニャ氏は201711月に「統一」から除名され、国会議員団長職も12月に辞した。アーボルティニャ氏が外務省のどのポストに就くのか注目される。


2017年の平均インフレ率は2.9

110日、中央統計局は、201712月の対前年同月比消費者物価上昇率は2.2%だったと発表した(物品価格は2.0%上昇、サービス価格は2.6%上昇)。2017年の平均物価上昇率は2.9%だった。

年間を通じて食品、住宅関連、輸送などの部門で物価の上昇がみられた。2018年以降も物価上昇が見込まれるのは、物品税が引き上げられたアルコール製品やタバコ製品など。食料品については、今年1月から一部の野菜・果物類への付加価値税(VAT)が21%から5%に引き下げられたので、来月以降の統計でその影響が既に確認できるかもしれない。


Conexus Baltic Grid社がガス運搬オペレーター免許を申請

110日、ガスの貯蔵・運搬を行う会社として2016年末に設立されたConexus Baltic GridCBG)社は、エネルギー法の規定に基づいて公益サービス調整委員会(SPRK)に対してガス運搬システムオペレーターとして必要な免許を申請したと発表した。

2016年に改正されたエネルギー法では、ガスの運搬・貯蔵会社(CBG社)と供給・販売会社(ラトビア・ガス社)は2017年末までに法的に分離しなければならないと定めている。CBG社の株主の変更については12月の週刊ニュースでも取り上げたが、ロシアのガスプロム社は現在も両社の株式を保有していることから、法律上の問題になるのではないかと報じられている。これに関してCBG社は、運搬システムオペレーターとして独立した意思決定を行うことで、株主構成にかかわらずガス市場のユーザーとプレーヤーに対して透明で平等な対応を約束するとコメントしている。一方でイルクリスSPRK長官は、ガスプロム社がCBG社とラトビア・ガス社の双方の株式を保有していることは、CBG社がオペレーター免許を取得するに当たって障害となる可能性があると述べている。今後、SPRK4か月かけて免許付与の可否を検討し、欧州委員会が2か月以内にSPRKの判断を精査した後、SPRKによる最終決定がなされる。


リガ港の客船乗客数は対前年比42.8%増加

110日、リガ港は、2017年の客船乗客数は対前年比42.8%増の83万人だったと発表した。リガの旅客港では主にエストニアのTallink社によるフェリーが運航されており、201612月から同社のリガ・ストックホルム間フェリーの運航がそれまでの隔日から毎日の運行となったことが乗客の大幅拡大に寄与した模様だ。

リガの旅客港は夏場になると豪華客船も寄港して周辺のカフェなども観光客で賑わう。日本人観光客もリガに立ち寄っているようだが、ほとんどの客がホテルには泊まらないため宿泊統計には反映されない。ラトビアを訪れる日本人は年間2万人ちょっとということになっているが、クルーズ船での入国者や日帰りまたはラトビアを通過するだけの観光客を含めたら数千人単位で増えるのではないだろうか。


政府関係者の支持率ランキングでベーヨニス大統領がトップに

111日、民間調査会社SKDSが行った政府・地方自治体関係者の支持率に関する世論調査が発表され、ベーヨニス大統領が一番人気となった。支持率の調査はラトビア語を話す世帯とロシア語を話す世帯とを区別して行われ、ベーヨニス大統領はラトビア系世帯の中で1位、ロシア系世帯の中で3位の支持率だった。次に支持率が高かったのはレンベルクス・ベンツピルス市長で、ラトビア系世帯で6位、ロシア系世帯で2位の人気だった。

なお、12日に発表された閣僚別支持率はベルグマニス国防大臣がトップ(回答者の37.4%が大臣の活動を「肯定的に評価」した)で、レイズニエツェ=オゾラ財務大臣、クチンスキス首相と続いた。トップ3は皆、与党「緑と農民連合」所属の閣僚となった。


2017年の鉄道貨物取扱量は8.4%減少

112日、運輸省は、2017年の鉄道貨物取扱量は前年から8.4%減少し4,379万トンとなったと発表した。このうちほとんどが国際貨物(4,214万トン、対前年比9.1%減)で、国内貨物は165万トン(11.5%増)だった。

ラトビアの鉄道貨物取扱量は2014年以降、毎年減少している。その一因としては、ロシアの国営石油パイプライン運営会社「トランスネフチ」が2018年中にバルト三国の港湾経由での石油製品の輸出を停止する(ロシアの港湾を使って輸出する)と表明したことが考えられる。

ちなみに、ラトビア西部のベンツピルス港では、LatRosTrans社というトランスネフチの合弁会社がベラルーシを通るパイプラインを使って石油製品の積み出しを行っている。トランスネフチがこのパイプラインも使わなくなると港湾貨物取扱量にも大きな影響が出てくるだろう。LatRosTrans社にとっては死活問題だ。

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以上、今週のニュースをお伝えしました。次回は120日(土)以降に更新の予定です。

(ラトビア科学アカデミーの展望台からの眺め。1月に入って久々に晴れた日でした。)

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